トップページ循環器の病気大動脈瘤であらわれる症状

循環器の病気


大動脈瘤 症状大動脈瘤は、大動脈の一部または、全部が瘤状に拡大し、適切な治療が行われないと破裂をしてしまい出血死に至る病気です。


日本でも、高齢化にともなって急速に増加をしている病気で、最近の統計によると、毎年7000〜8000例ほどが大動脈瘤が原因で命を失っています。


大動脈瘤の多くは動脈硬化が原因で生じますが、外傷、先天性疾患、感染症、血管炎などによってもみられます。


大動脈瘤の種類には、真性大動脈瘤と解離性大動脈瘤があります。血管壁の構造が保たれたまま拡大するものを真性大動脈瘤といいます。


その多くは、腎動脈分岐から下の腹部大動脈に生まれ、胸部大動脈では弓部の前後に多く発生します。


その多くは無症状で経過をし、腹部腫瘤、エックス線の撮影の異常影などで偶然に発見をされることが多いようです。


声のかすれ、咳、呼吸困難、嚥下困難など、拡大した大動脈の周囲臓器への圧迫症状やさらに瘤破裂で発見されることもあります。


大動脈の拡大とともに血管壁の単位面積当たりにかかる圧力が増大し、拡大の速度や破裂の危険性が増加します。


解離性大動脈瘤では血管壁が裂けることによって生じる偽腔といわれる血管腔がみられます。その拡大によって大動脈が瘤状に拡大し、破裂の危険性が大きくなります。


急性の経過をたどり、急激な体の動き、排便、精神的な興奮などをきっかけにして激しい背部痛で発症します。


若年層においては、マルファン症候群による大動脈瘤がみられます。マルファン症候群は、常染色体慢性の遺伝形式を示す遺伝病ですが、1万人に1人か2人程度におこります。


結合組織の代謝異常によって生じる長身で手足の長い特徴的な体型、水晶体脱臼による視力障害、心臓弁閉鎖不全や大動脈瘤などがみられます。


大動脈瘤は、その特異な身体的特徴や病態などから、診断をすることは容易ですが、大動脈病変などの心臓血管の病変などは進行が速く、突然死をきたすことも多くみられます。



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